中メトロポリス

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昨日は、学校の都合で帰宅が遅くなってしまった。
当然晩ご飯なんて用意してないし、綺羽が帰ってきたとき鍵を開けてあげることも出来ない(エレベーターの音で綺羽が帰って来たと大体わかる。たまに隣の人だったりする)。
綺羽より帰宅が遅かったからだ。

ただいま、と控え目に言って(鍵は自分で開けた)家に入ると、拗ねたような顔をした綺羽が食卓に掛けていた(怖い)。


「…何してたの」
「居残り」
「ホントに?」
「どうして嘘付くの」

そう言っても綺羽の機嫌は治らなくて、その日は同じベッドでも少しだけ離れて寝た。ちょっと寒かった。



またタイミングの悪いことに、今日は一限からずっと大学に居なきゃならなくて、帰ったのは昨日とたいして変わらない時間…。
だけれども。





「美味しい〜!」

「そんな3つ1パックのプリンでよくそこまで…」
「えー?!その3つ1パックのプリンでこんなにも幸せになれちゃうんだよ?!これって凄くない?!」
「うん。まぁ」


ありがとう姫凜!愛してる!と、抱き締められたので、軽いキスをひとつ。
なにはともあれ、3つ1パックのプリンと、キスひとつで機嫌の治る綺羽は経済的な恋人なのかもしれない。

そして姫凜は意外にもヨーグルト派だったりする。
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